こんにちは!元銀行員yoshioです。銀行にはどんなイメージをお持ちですか?某ドラマでもありましたが、風土としては体育会系が強いや仕事に細かいイメージがあるかと思います。
この記事を通し、銀行員の仕事で大変なことや銀行ならではという点をお伝えしますので、仕事内容の研究や転職するかどうかのご判断にご活用いただければと思います。
yoshioは地方銀行に12年勤務し、いろんな業務を経験してきました。また最後の方は管理職とてマネジメントも経験してきましたので、自分が経験したリアルな体験談をお話しします。
銀行員の仕事で大変なこと
銀行員として活躍するため、出世するためには数字を上げ、ミスをしないことです。シンプルですが、とても難しいし、大変であると思います。
具体的にどの部分で大変なのかは以下のとおりです。
- 多くの項目に目標(ノルマ)があり、目標は必達。
- 書類などがものすごく多いし、複雑。ミスは許容されない。
- プライベート面での拘束がある
- 人間関係
1つずつお話しします。
多くの項目に目標(ノルマ)があり、目標は必達
銀行員である以上、どのポジション、業務に携わっていても、目標という名のノルマがはり付けられます。その目標も項目は多くかつ数字もものすごく大きいため、目標達成のために日々奮闘しています。
目標にはどんなものがあるか。yoshioがいた銀行では、
預金・貸出金の平均残高、貸出金の利息収入、法人取引先の融資先数、投資信託・保険商品等の金融用品販売手数料、投信信託積立の件数、法人のソリューション提案による収益、個人向けローン、クレジットカード、グループ会社を活用した収益などがありました。
各項目について目標数字の多い、少ないはありますが、割り振られ、毎日もしくは毎週の進捗ミーティングで報告させられます。そして目標に対しての進捗が良くないと詰められます。リストに沿ってどの先をいつ、いくらで成約になるのか、確度はどうか。他の見込み先はないのかなど詰められたことがあります。
逆に目標を達成したもしく進捗がいい、業績表彰がとれるとなった場合は仕事がやりやすいと思います。
書類などがものすごく多いし、複雑。ミスは許容されない。
銀行員の目標は大きいかつ必達が絶対するとお話しましたが、営業ばかりやっているわけにはいきません。営業で数字を獲得してもそのあとの事務処理でミスしたりや自分の融資した先が早期倒産になったなど、何かあると大幅減点になります。またお金が絡む仕事ですので、1つ1つの問題が大事になる傾向にあります。
銀行員でよくあるミスとしては
顧客からもらう書類の誤記入→訂正箇所を二重線で訂正。その上に訂正印を押し、正しいものを記入
書類紛失→アナログで紙媒体が多いため、書類が行方不明になることもしばしば。
端末での伝票入力相違→顧客が怒ることは少ないが、上司からめっちゃ怒られる。
まだまだありますが、銀行の事務は本当に細かいです。また1年に1回は本部の監査がありますので、てきとうなことはできませんでした。
プライベート面での拘束がある
銀行は仕事も忙しく、ストレスフルな職場であることから飲み会が多いです。
週1~2回は仕事の終わりの飲み会はありましたし、休日は資格試験の勉強やゴルフがあり、せっかく仕事が早く終わっても拘束されることがあります。
しかも断ることは許されません。試験勉強もゴルフも断る選択肢がありませんので、疲弊してしまいますよね。
人間関係
これは銀行に限らず、どこの企業でもあてはまることと思いますが、銀行には多くの従業員がいます。イメージとしてはいい人が半分、ヤバいやつが半分だと思っていました。
また銀行は職業柄、細かい仕事が多いため、細かい人が多いです。yoshioは大雑把な性格のため結構苦労しました。また支店は村社会に近い文化もあるため、旅行に行ったときはお土産を買ってくるや根回しや気遣いがでてくるのでとても面倒くさいです。
また毎期営業目標も高いため、数字にシビアな上司、支店長がいると殺伐した雰囲気になります。
しかも大抵そういう人の下で働くときは数字も伸び悩むこともあり、詰めがえぐくなりますので、人間関係にストレスを感じると思います。いざ自分が上司の立場になっても、部下がヤバいやつだと管理も細かくやらないといけないため自分の仕事が滞ることがありました。
ただ、幸いにも銀行は3~5年の周期で異動がありますので、大体2年ぐらい我慢すれば自分か相手が異動になることが多いので、ずっと一緒じゃないだけまだましです。
銀行の雰囲気
銀行の雰囲気は支店の人間関係や目標の達成度合いで大きく変わります。
具体的に人間関係は支店トップの支店長や支店のお局次第で決まってきます。支店長は目標の数字達成度合いが直に自身の評価になりますので、支店のマネジメントをどのようにするのか次第で、人間関係は決まってきますし、お局はその地域にずっといますので、取引先の細かい情報まで詳しく知っています。ですのでお局と仲良くなるならないでは仕事のやりやすさが格段に違ってきます。
銀行のお局も癖が強い人も当然いますので、そのような人たちで人間関係は決まってくるといえます。
また体育会系の色合いが強く、支店長や上司、先輩の言うことに逆らうことは難しいです。基本的な命令系統はトップダウンですので、上からの指示は必ずすることが銀行員としてデフォルトとなります。
いかに上のいうことを従順にこなし、使えるやつや頼れるやつという認識を植え付けるかで、その後の出世にも影響してきますので、銀行で出世したいのなら気をつけた方が良いと思います。
結論、銀行で働いて良かった?
結論、銀行で働いて良かったと思います。理由は以下のとおりです。
- 嫌な人もたくさんいたけど、気の合う人もその分いたこと
- 目標の達成は困難で辛いけど、営業力・交渉力はついたこと
- なんだかんだ辛いこともあったけど楽しかったこと
嫌な人もたくさんいたけど、気の合う人もその分いたこと
銀行は異動のオンパレードということもあり、長い間働くといろんな人に出会います。
当然、気の合う人、合わない人がでてきますが、価値観が近い人は先輩だろうと後輩だろうとプライベートでも付き合うようになると思います。
特にストレスフルな職場ほど、飲み会回数も多くなるかと思いますし、距離感が近くなっていくと思います。ちなみに銀行員同士の結婚は多いですが、こういうところから発展していくケースが多いです。
逆に気の合わない人ですと一緒に働く期間は最悪ですが、2年程度我慢すれば異動になりますので割り切ってしまいましょう。
目標の達成は困難で辛いけど、営業力・交渉力はついたこと
銀行の営業は無形営業であり、目標も高く、困難だらけだと思います。また上司・支店長からの詰めも激しければ病んだり、辞めたくなるのは当然だと思います。
心が病んでしまうのは取り返しがつかなので、一刻も早く転職や退職をしたほうが良いと思いますが、そうでなければ困難に耐え、目の前の数字に向かって取り組むと良いこともあります。
銀行の営業相手は富裕層や社長が多いです。他の企業でそのような人に対して営業する仕事は少ないと思います。社長と話す際には普段話している人よりも論理的・合理的な説明が求められますし、そもそも金融という形がないものが商材なので、信用されなければ絶対成約に至りません。
そういう意味でも頑張ってみる価値はあると思います。
なんだかんだ辛いこともあったけど楽しかったこと
銀行にいるといろんなことが起き、大変な部分もありますが、思い返してみると楽しかったこともあります。
ものが紛失し、支店全員で捜索作業をしたことや外回り中に家に帰って寝てたなど普通では考えられないこともポロポロでてきます。
当事者は大変ですが、はたから見ると少し笑えてくる珍事件もあります。
普段の仕事は数字に追われ大変なことがめちゃくちゃ多いですが、大変なことを一緒に頑張ると謎の一体感が係内に芽生え、つながりが濃いものになります。それが数年後に思い出話になることも往々にしてありますし、やり切った分楽しかったなと感じれると思います。
ざっくりとした地方銀行で働く上で大変なことや良かったこと、悪かったことをお話ししました。少しでも参考になったり、共感いただけたらと思います。